Blog

新規事業は、野菜炒めと同じ? その2

  • TOP
  • ブログ一覧
新規事業は、野菜炒めと同じ? その2

最終更新日:2022/04/19

みなさまこんにちは大阪府堺市から皆様のちょっとした変化を応援しています。堺なかもず経営支援センターの山本哲也です。

本日は、前回の続き。新規事業について最近思うことを書いてみます。

仮の解決策の検討

解決すべき課題の存在に確信が持てたら、次に解決のためのアイデアの発想に進みます。
アイデア発想は、いたってシンプルです。“顧客の困った”をどうしたら減らせるのか?、“顧客の幸せや高揚感”をどうしたら増やしたり、グレードアップしたりできるのか?を考えるのです。
残念ながら、顧客自らは解決策を見つけられていませんので、これはヒアリングやアンケートでは解決できません。しかし、課題についてじっくりと聞き取ることから顧客の内面・本質に迫ることは可能です。

試作を創り、顧客の声をじっくり聴く

解決策となりそうなアイデアに思いが至ったら、実際に目に見えたり手に取れたりができる形にします。
ここでは、実際の製品やサービスでなくでも、チラシや動画など簡単なものでもよいので、顧客が自分の課題解決に役立ちそうかどうかだけが想像できれば大丈夫です。

試作が出来上がったら、顧客に体感してもらいます。

あなた自身の課題であれば、自分で体感し、あなたが抱えている課題を解決できそうか?幸せを感じられそうか?大切なお金を出してまでそれが欲しいか?いくらなら出せそうか?あなたではなく、他のだれかが代わりに購入してくれる可能性はないか?その場合に必要な改良点はどこか?などについて探求します。おそらく試作品はなんども作り直すことになるでしょう。
この段階で、頓挫してしまったり、当初設定した課題とは違う新たな顧客課題を発見したり、することになるかもしれません。でも、何の問題もありません。そのようなやり直しが往々にして何度も何度も発生するため、できるだけ早く試作を作り、顧客の声を集めたいのです。

市場性を確認する

顧客の課題にフィットする試作品が出来上がったら、市場性を確認するためにやや広くターゲットと呼ばれるレベルにまで調査対象を広げて、いわゆるアンケートを取ります。つまり、製品化・有償サービスとした場合の受容性やビジネスの規模感を探るフェーズに進みます。
ここでは、あえてターゲットという言葉を使いました。なぜなら、顧客課題をとらえ、課題にフィットする解決策(試作品)を検討するというここまでの段階では、ターゲットよりも深堀した顧客を設定して活動します。これがいわゆるペルソナと呼ばれている架空の顧客像を設定して考えます。
ペルソナとは、プロジェクトで設定した顧客課題を抱いている架空の人物を設定し、メンバー全員で共有することです。年齢、性別、お住まい、お仕事内容やキャリア、家族構成、食べ物やファッションの好み、使用しているデバイス、悩みなどなど。ありとあらゆることを古くからの友人のように感じられるまで細かく設定します。そうすることで開発プロジェクト内の議論も活性化することができ、より差別化の効いた製品・サービスの開発が期待できます。

拡大リリースする

ターゲット層に対する定量的な調査で良好な数値が取れたら、リリースの準備に向かいます。リリース前の定量調査の段階で確認しておきたいことは、大きく3点あります。ここでようやく自分たちのビジネスの仕組みについて考えます。
1点目は、顧客への定着率は高いか?
いくら気に入って飛びついてくれるようなキャッチ―さがあっても、あなたの製品・サービスがその効果を発揮するまで定着して利用してくれなければ、課題を解決することができません。
2点目は、LTV(顧客生涯価値)は十分か?
課題が解決された後も使い続けてくれることで収益は最大化されていきます。例えば、メンバー制であったり、定期契約であったり、サブスクリプションモデルであったり、顧客と長く付き合える仕組みになっているか?など主には顧客との接点の持ち方について検討します。収益性が高ければ、顧客への提供価値にかける費用も高められ、より差別化されたものになりますし、マーケティング費用の捻出も容易になります。
3点目は、顧客紹介が見込めるか?
顧客があなたの製品・サービスを愛し、必需品として認識してくれるか?そして、大切な友人に紹介したり、SNSなどで拡散したりしたくなる仕組みになっているか?についても忘れず検証しておきます。顧客紹介は、低コストハイパフォーマンスのマーケティング手法です。ここが期待できれば、リリース後も安心して継続投資ができるでしょう。

まとめ

新しいビジネスは、企業のためにあるのではなく、社会から、市民から必要とされているから生まれ、育ち、活用され、誰かの幸せに貢献することができると思うのです。
すべての前提にこの「事業創造を通じて世の誰かに貢献すること」があることを忘れてはいけないと考えています。

次回は、ぜひ、あなたのビジネスにご一緒させてください。
本日は、最後までお読みいただきありがとうございました。

ekibanaさんのWEBサイト   

鼻毛職人も募集中とのことです(#^.^#) 実は、緊急事態宣言などもあり、あれからお会いできていないのです。残念。

当社へのお問い合わせはこちらから 堺なかもず経営支援センター