最終更新日:2022/05/04
▼はじめに
本日は、「コーチングって言葉は知っているけど、一体何をしてくれるの?」「トップの人が使ってる手法?」「せっかくだから少し知っときたいかも」ともやもやしている皆さんに向けて、私がこれまで学んできたことをお伝えして少しでもすっきりしてもらおう思います。
いつも通り、おふざけもいれつつ楽しい読み物にしようと思っていますので、そんな中から何かちょっとした気づきがあなたの中に生まれてくれることを願っています。そして、もし少しでも興味を持たれましたら、あなたにもコーチを目指していただいても良し、コーチングを受ける側になっても良し、とにかく行動していただきたいのです。そして、身近な誰かに貢献したり、身近な誰かから学びましょう。
▼コーチングには3つの大切なことがあります。
- 双方向であるべき
- 人それぞれなので、一つの型ではなく個別的な対応が大切
- そして、時計常に進み環境は常に変化しているので、修正し続けること
▼双方向であるべき
コーチングと聞くと、少しご存じの方は、「傾聴」と言って聞くことが大切なのでは?と感じられると思いますが、実は、コーチングでは双方向が大切なのです。コーチは、聞くだけではなく問いかけ、話しかけます。この双方向のコミュニケーションが新たな気づきにつながり、前進のきっかけになるのです。
▼コーチを受ける人に合わせたアプローチをすべき。
人は、価値観や考え方、行動パターン、ものの捉え方、情報処理などそれぞれ異なる癖を持っています。より効果的なコミュニケーションを行うためには、その癖に合わせたアプローチが必要になります。普段の会話でもおそらく、気をつけていると思うのです。「Aさんにこれは禁句だ」とか「Bさんはこの手の話題が好きだ」など。それと同じようなことです。
▼継続的にPDCAを回す。
最後は、継続的な軌道修正をすることです。人には(もしかしたら農耕民族)防衛本能があり、新しい事にはリスクを感じ取り組まない、取り組みづらい性向があります。これまでの成功パターン(それが例えベストではなくても)を守りたくなる傾向にあります。ですから、新しいことに取り組むためには、継続的にコミュニケーションを取ることで、自分の行動目標やありたい姿、修正すべき行動を見直す機会をたくさん持つことが有効なのです。また、外部環境が変化したり、自身の考え方や捉え方、モノの見え方が変化することでゴールが変わってしまうこともあります。
自分のゴールを自分に明らかにするために・・・
コーチは、クライアント(コーチングを受ける人)が自分のゴールを明確に確認できるようにするために、しつこいくらいに質問を繰り返し、テーマを深堀していきます。
「そのときどんな気持ち?」
「もっと詳しく話してみましょう」
「相手はどう考えただろう?」
もちろん質問をするだけではなく・・クライアントが話しながら頭を整理するために、話に相槌をうったり、伝え返しをしたりします。また、同意や承認をしたり、フィードバックをしたりします。
「そういうことってありますよね」
「良いと感じたんですね」
「わたしは、〇〇さんが自信を持って取り組んだと感じましたよ」など。
そして、時には、提案や要望もします。
「その課題を達成したらどんな感じか考えてみましょう」
「周りの人の反応はどんなか想像してみましょう」
「具体的な手順を教えてください」
こうして深堀りをし、解像度を上げていく支援をするのです。
コーチングとティーチングの違い
ここまで、「コーチングとは?」について簡単にまとめてみましたが、一方でこちらも良く耳にする言葉”ティーチング”とは何を指すのでしょうか?ティーチングとは、その言葉の通り、いわゆる「教える」ことを指します。つまり、教える側が持っている「ノウハウや経験、テクニックなど」をOJTや、集合教育で伝えるケースですね。
ティーチングの問題点は・・・
生徒が先生を超えられない・教えた方法が生徒にフィットして、再現できるかどうかかが分からない・一方通行で生徒の頭に定着しづらい・教えたい 内容よりも教え方をインプットしてしまう。
コーチングは、これらの問題点をクリアしています。
しかし一方で、問題点もあります。
例えば・・コーチングで成果を出すためには、一定程度の期間が必要なこと。そして一度に大人数に教育を施すことができないこと。です。
ですから、この2つをケースバイケースで組み合わせることが有効なのです。部下を持つ経営者のみなさんは、日頃のご自身を思い返していただければ、この2つの手法を自然に使い分け、使いこなしてらっしゃるのではないでしょうか?
カウンセリングやコンサルティングとの違い
他にも似ているものとしてカウンセリングやコンサルティングがあります。
これらの違いは、コーチングは、目標達成に向けてコミュニケーションを取りますが、カウンセリングでは問題を、コンサルティングでは、 課題を取り扱うことが多いようです。
また、コーチングではコーチとクライアントは対等で、目的達成のために共同作業を行っていくスタイルですが、カウンセリングやコンサルティングの方が、やや一方通行取っている点です。私たち経営コンサルタントは、クライアントを取り巻く環境を分析し、ビジネスのプロとして、クライアントの課題を特定したり、解決策を提供する仕事だと言われています。
ちなみに当社では、解決策そのものではなく、いくつかの解決策の選択肢と選択するための情報を提供するようにしており、コーチング要素を取り入れたコンサルティングだと考えています。
それぞれ、ちょっと似ているけれど結構違うのです。
コーチングは、相手の問題を一方的に解決するのではなく、問いかけを通じてクライアント自身で解決策に到達するようにお手伝いをします。。
コーチング全体の流れ
全体の流れは以下の通りです。これを3ヶ月から1年間程度の期間をかけて行う取り組みです。
- プレコーチング
- 目標設定
- コーチングセッション(毎回の対話)
- エバリュエーション(振り返り)
プレコーチング:プレコーチングでは、この後共同作業を行いやすくするために信頼関係の構築や、コーチングの進め方やコーチングのテーマについて一緒に検討し、共有します。
目標設定:プレコーチングで出てきた取り扱いたいテーマに対して深堀りし、目標の解像度を上げる作業を行います。
コーチングセッション(毎回のコミュニケーション):コーチングでは、毎回のコミュニケーションをセッションと呼んでいます。対話を通じて解決策を見つけたり、目標に近づくための具体的行動を設定したりします。また、目標達成には、このセッションだけが大切なわけではなく、次のセッションまでの間にクライアントが解決策を実行する、実際に行動することがとこても大切になります。
エバリュエーション:時間をかけて行った目標達成までの取り組みを振り返り、その成果を確認します。クライアントはこれによって、自身の成功パターンを見つけることができるのかもしれません
まとめ
要するに、コーチングは、クライアントが主役の物語(コミュニケーション)なのです。みんな、きっとやるべきことはわかっているけど、日々の雑事に振り回されて「重要度ではなく、緊急度を優先」していろいろな対応をしてしまっているのだと思います。いかがでしょう、これからは、緊急ではないうちに重要なことをやっつけることで、緊急事態が発生しない暮らしを目指しませんか?
もちろん、そんなに簡単なことではありません。私も「明日できることは、今日しない」とか言って課題解決を先送りしてきました。ですから、あなたの重要だけど急がないテーマを私が一緒に考えます。おてつだいさせてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
中小企業診断士 山本 哲也
もし少しでもご興味がおありでしたら・・・(ZOOM対応可能)