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新年を機会に原点を見直そう!

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新年を機会に原点を見直そう!

最終更新日:2025/02/07

新年を機会に原点を見直そう!

みなさんこんにちは!
大阪堺で「経営のモヤモヤをワクワクに変える!」をビジョンに、みなさまのちょっとした変化を応援しています。中小企業診断士の山本哲也です。

2025年がスタートしました。新しい年の始まりに、今年の目標をしっかり考える時間を確保できましたか?

現代は「VUCAの時代」と呼ばれ、経済や社会の環境変化が更に加速している時代です。環境変化にもっとも大きな影響を及ぼしているのがAIの登場ではないでしょうか。すでに私たちの日常の活動に深く浸透しており、その進化速度には目を見張るものがあります。このような環境で、2025年、中小企業経営者はどのように動くべきでしょうか?


新年のスタートにあたり、このテーマについて考えてみたいと思います。

VUCA(ブーカ)とは

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った言葉で、変化が激しく、先行きが見えにくく、複雑で、曖昧である状況を意味します。1990年代にアメリカで軍事用語として生まれ、国家間の戦略がより複雑化している状況を表す言葉でした。2010年代から世界情勢が激しく変化するようになり、ビジネスの分野でも利用されるようになりました。

原理原則に従う

私は、こんな時代だからこそ、原理原則に従って判断し、行動することが大切なのではないかと考えています。
原理原則とは、その会社が創業当初に持った決意、または日々の業務の中で重視している要素を意味します。たとえ時代の変化に適応しても、この原理原則を見失うことは避けるべきです。

とはいえ、決して、「社会の変化を無視して自分の価値観だけを信じる」というものではないということです。
社会の変化や技術の進歩などの環境変化によって、私たちのビジネスの土台を揺さぶられるのではなく、あくまで「枝葉」として活用していただきたいのです。

「枝葉」として活用するとは?

わかりやすい例として、私のコラムを挙げます。

私は、このコラム以外にも各雑誌やWEBサイトなどの執筆をしていますが、仕事柄、しっかりAIを活用しています。

しかし、AIを壁打ち相手として活用することはあっても、AIに素材を丸投げして、作成してもらうようなことはしていません。なぜなら、大阪を拠点に日々、さまざまな事業者さんの悩みや成功事例を伺ったり、体験したりすることで蓄積されてきた私の経験を活かしたいからです。


大阪または、大阪と同規模の地方都市でビジネスに取り組んでおられる経営者に役に立つように情報を調理し、かつ、日々アップデートしています。

原理原則に必ず加えて欲しいこと

原理原則に必ず加えて欲しいこと。それは「お客さま視点」です。


「なんだ、そんなことか・・・」とお感じになった方や、

「うちは、優れた技や味で勝負する」といった技術志向の経営者もおられると思います。

客さま視点については、すでに、歴史上の大先生たちが答えを出しています。

私たちは、このような過去の英知を活かすべきです。

ピーター・ドラッカー(Peter F. Drucker)は

「ビジネスの目的は顧客を創造することである。」

この言葉は、ドラッカーがビジネスの本質を顧客のニーズに焦点を当てることだと強調したもので、ビジネスの成功は、顧客価値の創造と提供にかかっていると書いています。


スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)は

「(顧客に役立つ・驚きを与える)素晴らしい製品を作り続けること。

それがビジネスの基本だ。」ジョブズは、ビジネスの成功には革新と品質が不可欠であり、優れた製品を提供することが何よりも重要だと説いています。


日本でも、京セラ創業者の稲盛和夫は

「利益とは、お客様に喜ばれた対価である。」

彼は、顧客満足を追求することが結果として利益につながると考え、利他的な経営を提唱しました。


このように、「顧客第一」については、すでに先人たちが答えを出しているのです。ですから、私たちは、このことを2025年、どのような形で実現するのか?について考えることが一番大切なことになります。

お客さま視点は、なぜ難しいのか?

では、なぜ、お客さま視点は、実現が難しいのでしょう?
それは、やはり、私たち人間は、「自分が一番大切」と考える本能を持っているからではないかと考えています。

自分はもちろんのこと、自社、自社スタッフを一番に考えるからどうしても顧客は二番以下となってしまうのでしょう。また顧客ニーズには多様性や本人すら気づいていない真意も含まれており、それら全てへの対応には困難があります。

そして特に現代では顧客価値観ニーズ非常多様短期間変化企業市場モニタリング迅速対応必要容易把握困難加え自分理解思い込み対応諦めケース多く感じます。


とはいえ私たちはあきらめずゴール目指し努力続け重要偉人達もしつこく語る理由思います。

さらに、「どのお客様ニーズには対応しないか」を決めることも重要です。

顧客ニーズに対応しない?!

私たち中小企業の経営資源は、とても小さく、大企業に太刀打ちできるものでもありませんし、完全コピーを目指すべきではありません。完全コピーをしないことで、自然と差別化も図れます。
だからこそ、対応しない顧客ニーズを決めることに取り組んでいただきたいのです。


例えば・・・「低価格重視客」
低価格重視客は、大量仕入れ、大量販売、標準化サービス、長時間営業など大企業が得意な戦略にこそフィットする顧客なのです。

私たち中小企業が大切にしたい姿勢を言葉にするとこんな感じです。

「こだわり」

「顔が見える」

「柔軟な対応」

「顧客ごとの個別対応」

「買い手と売り手は対等」

「お互いさま」

いかがでしょうか?自社の長年のお得意先とは、こんな付き合いができているのではないでしょうか?


逆に「そんな客めったにいないよ」と頭に浮かんだかも知れません。

私も同感です。

このような顧客をたくさん集めるのは決して簡単なことではないでしょう。だからこそ、努力が必要なのです。


上述のドラッカーの言葉を再掲します。
「ビジネスの目的は顧客を創造することである。」(ピーター・ドラッカー)

顧客だけ大切にすれば良いのか?

ここからは、私の原理原則についてお話します。


渋沢栄一は

「道徳を忘れた経済は犯罪であり、経済を忘れた道徳は寝言である。」

彼は、日本資本主義の父として知られ、道徳と経済の両立を説きました。ビジネスは利益追求だけでなく、社会的な責任を果たすべきだと強調しています。


私を育ててくれた株式会社ダスキン創業者の鈴木清一も同じような言葉を大切にしていました。


「道と経済の合一」純粋だった鈴木清一は

「商売人はずるがしこくないといけない」という世間の言葉に違和感を持っていました。

そして、日本で初めて外資(ジョンソン社)によるM&Aを受け、大切に育てた会社を追い出されてしまう悲しい体験をしたことから、「人の道と商売が両立できることを具現化するんだ」という考えを強く持っていました。

鈴木清一の考え方については、また、別の機会にコラムで紹介させてください。


つまり、私たち中小企業が土台として大切にすべきことは、次のようなことではないでしょうか?


・顧客および顧客ニーズに焦点を当てる。


・従業員および従業員の家族を大切にする。


・これらの実現のために、倫理や道徳に照らした考え、事業活動をする。

まとめ

本日は、2025年スタートにあたり、頭に浮かんだことをコラムにしてみました。みなさまも、新年を良い機会としてこれからの事業活動で大切にしたいことを言葉にしてみてください。


・自社の経営理念を言語化していない


・先代のものをそのまま額に入れて飾っている


・なんとなく(強い想いがこめられていない)だけど、言語化している


これらのどれかに当てはまるようでしたら、ぜひ、今日からでも経営理念作りに取り掛かってください。しっかりとした経営理念は、今後発生する問題の大半を簡単に片づけてくれることでしょう。


もし、お手伝いが必要でしたら、経営相談は初回無料としていますので、お気軽にお声がけください。経営相談だけのご利用でもご遠慮いただくことはありません。

最後までお読みいただきありがとうございました。