こんにちは。大阪・堺から「経営のモヤモヤをワクワクに」変える、ビジョン実現パートナー/中小企業診断士・ICF認定コーチの山本哲也です。
今日は、少し告白めいた話から始めさせてください。
実は私自身にも、コーチがいます。コーチングのスキルだけでなく、これからの方向性についてなど、一緒に思考を深めてくれる大切な伴走者です。経営者を支援する立場の私自身が、伴走してもらう側でもある。これは、私がこの仕事を続けるうえで欠かせない時間です。
そんな私が、最近こっそり試したことがあります。
それは、「このコーチの役割、ここまで進化したAIで代替できるんじゃないか?」
正直、ドキドキしながらの実験でした。今日はその結果を、包み隠さずお話しします。AIを毛嫌いする話ではありません。むしろ逆。AIをかなり頼りにしている私だからこそ見えた、“それでも残るもの”の話です。
AIは、想像以上に“鋭い問い”を投げてくる
結論から言うと、AIは驚くほど優秀でした。
ひとつだけ手間はあります。プロンプトやプロジェクトを、目的に合わせて丁寧に作り込む必要がある。ここをサボると、ありきたりな答えしか返ってきません。でも、その仕込みさえ越えれば、ハッとするような問いを投げてくれるのです。
「その目標は、誰のためのものですか?」
「本当に解決したいのは、その課題の奥にある何ですか?」
コンサルティング的に“答え”や選択肢を整理する力はもちろん、コーチング的に“問い”を立てる力まで、AIは確かに持ち始めています。これは、お世辞抜きにすごいことです。だから私は、これからもAIを手放すつもりは一切ありません。経営者のみなさんにも、壁打ち相手として大いに使うことをおすすめします。
それでも、決定的に足りない“たったひとつ”
ところが、使い込むほどに、どうしても埋まらない欠落に気づきました。
なんだと思われますか?
それは・・・
「じっと黙って待つ」です・
AIは、「待つ」ことができないのです。
沈黙ができない、と言い換えてもいい。そして、声のトーンも、相槌の温度も、表情も変えられない。
もちろん情報のやり取りだけなら問題ありません。それどころか、たいへん優秀なスタッフです。でも、人の思考や感情が深く動く対話の現場では、これは致命的かもしれない、と感じました。
たとえば、私が言葉に詰まったとき。私のコーチは、ただ静かに待ってくれます。急かさず、答えを差し込まず、こちらの内側で何かが熟すのを待ってくれる。その沈黙に包まれているうちに、自分でも気づいていなかった本音が、ふっと言葉になって浮かび上がってくる。

コーチングの世界には「話すことは、放すこと」という言葉があります。
胸の内を話すことで、抱えていたものを手放せる。でも実は、それと同じくらい――いや、時にそれ以上に――“話さない時間” つまり沈黙にこそ力が宿るのです。
AIは、間髪入れず次の言葉を返してきます。便利です。レスポンスは速ければ速いほどいい、とすら思っていました。でも対話においては、その滑らかさが、かえって私の思考を浅いところで止めてしまう。考えが熟す前に、次の問いが来てしまうのです。「待つ」というパワーが使えないことは、今のところ、どうにも越えられない壁でした。
ちなみに、これはZoomなどのオンラインでも変わりません。画面越しであっても、人と人なら、沈黙の“間”も、ふと緩む表情も、声のわずかな揺れも、ちゃんと伝わります。場所の問題ではなく、相手が“人”であるかどうかの問題なのだと、改めて感じています。
少しだけ、立ち止まって考えてみてください。あなたが最後に、誰にも急かされず、考えが熟すまで静かに待ってもらえたのは、いつでしたか?
ちなみに、AIとの実験ではもうひとつ面白い発見がありました。いちばん得るものが大きかったのは、納得できる答えをもらえたときではなく、「いやいや、そりゃないで」とツッコミたくなる回答をもらったとき。反発した瞬間に、“自分は本当はどうしたいのか”がくっきりする――この話は奥が深いので、いずれ稿を改めてじっくり書きます。今日はひとまず、「AIは“待て”ない」という一点に話を戻させてください。
だから、これからは「使い分け」の時代
ここまで読んで、「結局、AIと人、どっちなの?」と思われたかもしれません。私の答えは、はっきりしています。“どちらも”です。
■ AIが得意なこと
- 情報の整理、選択肢の洗い出し
- 24時間いつでも付き合ってくれる壁打ち
- プロンプト次第で出てくる、鋭い問いの生成
■ 人とのコーチングだからできること
- 沈黙・声・表情を通じた、非言語の対話
- 腹落ちと覚悟が生まれる、“間(ま)”のある時間
- 何でも安心して吐き出せる、守秘義務に守られた安全基地

私は、中小企業診断士(答えを渡す)と、ICF認定コーチ(答えを引き出す)の二刀流で、経営者のみなさんを支援しています。そこにAIという第三の道具が加わった今こそ、「どれを、いつ使うか」を見極める力が、経営者の新しい武器になります。
ひとりで抱え込んで悩むより、まずAIに壁打ちする。頭が整理できたら、人との対話で腹落ちさせ、覚悟を決める。この往復が、これからの意思決定をぐっと速く、深くしてくれるはずです。
AIを使いこなす人ほど、最後に残る“人との対話”の価値が、はっきり見えてくる。私はそう確信しています。
まとめ:AIに相談できる時代だからこそ、“人と話す”
AIは、優秀な壁打ち相手です。これからもどんどん使いましょう!
もちろん私も使い続けます。
でも、あなたが言葉に詰まったとき、急かさず静かに待ち、表情で受け止め、「それで、本当はどうしたいの?」と問いかける――そんな“間”を持てるのは、まだ人だけです。
人は孤独です。経営は、さらに孤独です。
だからこそ、AIにも、社員にも、家族にも言えないことを、安心して放り出せる場所がいる。あなただけの「秘密の作戦会議室」を、持ちませんか。
ただいま、初回の【お試しセッション】(60分 × 2回・無料)を募集しています。対面でも、オンライン(Zoom)でも構いません。売り込みや、無理な継続契約のお願いは一切しません。「AIでは晴れなかったモヤモヤ」を、一度、人との対話でほどいてみてください。
ご希望の方は、当サイトのお問い合わせフォームから、または、このコラムをメルマガで読んでくださっている方は、そのメールにそのままご返信ください。
(▶そもそもコーチングって何?という方は、保存版【コーチングとは何か?01】【コーチングとは何か?02】もぜひ。)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このコラムが、あなたの経営判断における、ささやかな“問い”のひとつになれば幸いです。自由でおもろい堺のために、頑張るあなたと、これからも挑戦します。
よくある質問(FAQ)
Q. AIコーチングと人間のコーチングは、何が違うのですか?
AIは情報整理や24時間の壁打ち、客観的なフィードバックが得意です。一方、人間のコーチは沈黙で「待つ」こと、表情や声のトーンといった非言語の対話、そして深い信頼関係づくりに強みがあります。近年の研究でも、関係性や共感が必要な場面では人間のコーチが優れるとされています。
Q. AIコーチングだけでは不十分でしょうか?
目的によります。目標の整理やアイデアの壁打ちならAIで十分なこともあります。ただ、覚悟を決めたい、本音を吐き出したい、という深い対話には、沈黙や安心感を扱える人間のコーチが向いています。「日常はAI、節目は人」という使い分けが現実的です。
Q. 経営者がAIに経営の悩みを相談しても大丈夫ですか?
思考整理の壁打ちとしては有効です。ただし機密情報の入力には注意が必要で、最終的な意思決定は人が行うべきものです。孤独になりがちな経営判断こそ、守秘義務に守られた人との対話が安全基地になります。
Q. コーチングとコンサルティングはどう違いますか?
コンサルティングは専門家が「答えを渡す」支援、コーチングは対話を通じて「答えを引き出す」支援です。当ラボは中小企業診断士とICF認定コーチの二刀流で、両方を状況に応じて使い分けます。詳しくは保存版コラムをご覧ください。
Q. お試しセッションでは何をするのですか?
60分×2回・無料で、いま抱えているモヤモヤを言葉にしていただく対話の時間です。対面・オンライン(Zoom)どちらも可能で、売り込みや無理な継続契約のお願いは一切ありません。





