最終更新日:2024/09/04
みなさんこんにちは!
大阪堺で「経営のモヤモヤをワクワクに変える!」をビジョンに、みなさまのちょっとした変化を応援しています。中小企業診断士の山本哲也です。
今回は、大阪市内、十三にある認定NPO法人CLACK(クラック)さんの事務所兼拠点「よどがわベース」にお邪魔してきました。
こちらの団体は生活や家庭に困難を抱えている中高生にプログラミング学習支援等を行っておられます。
よどがわベース
今回訪問した「よどがわベース」と名付けられた拠点は
・デジタルを活用した中高生の居場所
・家でも学校でもない子どもの居場所
中学生・高校生を対象に無料で運営しています。
開館時間内であれば、いつでも誰でも無料でコンピュータやデジタルのものづくりができます。ペッパー君や3Dプリンターなどもあり、初めてでも安全に楽しく最新のテクノロジーに触れることができるスペースです。
ところで実は・・・意外に思う方も多いと思いますが、私これでも数年前にプログラミングスクールの立ち上げに関わらせていただいたことがあるのです。
そんな過去もあり、今回、興味があって知人のお誘いを口実に出かけてきました。さらに言うと、数年前には以前の勤務先が十三にあったこともあり、二重の懐かしさがありました。が、遠出をしたのは、さらにさらに別の理由もあるからです。
プログラミング学習支援とは何なのか?
別の理由とは?
それは、この団体が生活や家庭に困難を抱えている中高生にフォーカスして活動している点です。
彼らは、ビジョンとミッションを以下のように掲げています。
VISION
生まれ育った環境に関係なく、子どもが希望とワクワクを持てる社会。
MISSION
困難を抱える中高生に、デジタルを使った伴走支援のインフラをつくる。
「よどがわベース」の拠点事業はオープンな活動であるのに対し、別の事業では高校生向けのプログラミング学習の支援をおこなっています。
事業名はTech Runway。こちらでは、「プログラミングという挑戦」というキーワードのもとに活動しています。
運営メンバーのお話
大阪で十三以外では、私の地元である堺でも活動されています。
堺の学校連携業務を担う、木村さんにお話をうかがいました。
「先述のような問題を抱える中高生にどういった体験を届けられたいのでしょうか??」という問いに
木村さんは、「学費や友人関係に困難を抱える彼らには、十分な成功体験を得られていない子が多いです。だから、ここでは、具体的なプログラミングスキルはもちろんのこと、プログラミングというモノづくり(コトづくり)を通じて成功体験を積んでもらいたい。と考えています」
「彼らのうちに秘めたポテンシャルは、例えるならダイヤモンドの原石のようなもの。磨き方次第では非常に価値が出るもの」と熱く語ってくれました。
なるほど。
うちの子育てにおいても「成功体験」や「得意」がキーワードでしたので、とても共感しました。(うちの場合は、奥さんが主担当で、私は、時々口を挟むやっかいな存在・・・)
以前、関わらせてもらった教室でも、小学生の子どもたちが夢中になってプログラミングに取り組んでいましたし。一度、うまくいくと「もっと、もっと」となっていました。好奇心が刺激され、成長意欲が生れたり、気持ちが未来へと向かうんでしょうね。
なぜ、プログラミング?
ちょっと意地悪な質問もしてみました。
「なぜプログラミングなんですか?成功体験なら他でもできるでしょう?」
木村さんは、「おっしゃる通りだと思います。ただ、彼らの多くは、まもなく、生まれ育った家庭から自立していくことが求められているのです。そのことを考えると、私たちの支援は、成功体験だけでは足りないのです。まずは、当面の収入が得やすい成長市場に関連するスキルを身につけられることも大切な要素なのです。」
「なるほど。」まだフレッシュでお若い木村さんでしたが、かなりしっかりとしたビジネス視点もお持ちでした。まさに、好青年!
余談ですが、中高生の間では、プログラミングにとどまらず、新規事業を学ぶ機運も高まっているそうです。そういえば、新規事業イベントなどで、役所の方や学校の先生とお会いする機会も急に増えたような気がします。また、昨年から、学校さんからの相談も増えています。いま、まさに社会全体が、変わろうとしている過渡期なのかも知れませんね。
その他の活動として、先ほど、「自立」というキーワードが出ましたが、彼らは、この「Tech Runway」 以外にもプロジェクトを運営しています。
その一つがWebサイトの制作事業になります。
企業や団体からWebサイト制作やプログラミング業務などを請け負い、教室で学んだ学生にもプロがサポートしながら業務の一部を任せます。そして、実際に学んだ知識が生かされ、仕事になるということ体験してもらっています。教室に参加した中高生のうち、この業界に可能性を感じた学生に対して、さらにスキルを高める支援も行っています。
至れり尽くせりだなと感じました。こちらの取り組みは、実績が出始めているものの、まだ、スタートしたばかりということでした。先々楽しみな取り組みだと感じました。
彼らが取り組むのは社会課題
このようにみると、とても素晴らしく、時代にあった取り組みに見えます。しかし、具体的な活動はたいへん地味で、たいへん大きな労力が必要なものです。
目下の一番大きな課題は、支援を必要としている学生に自分たちの取り組みの情報を提供することです。まず、中学校や高等学校を回り、先生とのコミュニケーションを取ります。そこで、自分たちに支援が可能な学生に関する情報や学校現場での課題をうかがい、CLACKの活動について紹介します。
先生方の賛同が得られれば、校舎内の掲示板でのPRをさせてもらえたり、各生徒にチラシを配布していただけたりなどの協力体制が得られます。
一方で、みなさんご存知の通り学校現場では日々いろいろなトラブルが起きており、先生方は、日々フラフラになるまで働いておられます。そこへまた、新たな取り組みを増やしてくれる先生は、残念ながらわずかです。
木村さんたちは、そんな逆風の中でも、問題を抱える子どもたちを1人でも多く救い、輝く未来を一緒に見るために日夜精力的に活動をしています。
私たちにも参画の機会は開かれています。
実は、CLACKでは、パソコンやお金の寄付も受け付けています。
つまり、私たちにも、この取り組みに賛同、参画の機会が開かれているということです。
その内容は、企業のみなさんが使用済みのパソコンやお金を寄付することで、経済的事情でパソコンすらを手にできない高校生にプレゼントできるというものです。
若い世代の未来のために一役買いませんか?
まとめ
私も微力ながら、自分のネットワークを活用できるのでは?と考えています。
みなさまの中で、大阪府下、堺市内の高校教員さんと繋げていただける方がありましたら、どうぞ直接ご連絡入れてあげてください。
もちろん、当社にご連絡いただければ、喜んでお繋ぎもいたします。
どうぞよろしくお願いいたします
私も引き続き応援していきたいと考えていますし、この活動が公益活動からビジネスとして継続できるようになる社会が、今の日本に必要なのでは?と考えています。
■ 今回の訪問先 ■
認定NPO法人CLACK https://clack.ne.jp/
よどがわベース
現在、毎週火曜16:00~21:00、木曜16:00~21:00、土曜10:00~16:00に開館。
利用希望者の方の見学なども受け付けられています。
詳しくは以下からお問い合わせください。
電話:06-7777-4021
メール:yodogawabase@clack.ne.jp
詳しい様子はこちら>>
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中小企業診断士
山本 哲也