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SDGsは慈善事業なのか?それとも金の卵なのか?!

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SDGsは慈善事業なのか?それとも金の卵なのか?!

最終更新日:2023/04/02

 「SDGsは儲かりますか?」ともし質問されたとしたら、私の答えは、決まっています。「儲かります。」です。「もう少し正確に言うとすると、SDGsの17のゴールに関係のないビジネス市場はどんどん小さくなっていきますよ」そのような市場の環境変化が起き始めているのに、そこを無視するのでしょうか?それって例えば、「IT反対!」と言ってるのと変わらない状態です。大丈夫なわけないですよね。


ちなみに2030年における市場機会の価値は、12兆ドルと予測されています。うち、モビリティシステム市場は2兆ドルと見込まれています。つまり、自家用車を代替する自動運転や、他の新たな交通手段の市場が発展すると予測されています。すでにいろいろなメーカーが実証実験をしていますので、このあたりは予測しやすいものかも知れません。

例えば、御社が自動車に関連するような部品メーカーや自動車を扱うサービス業を営んでおられて、自動運転や無人化といった技術革新を無視したり、あえて離れていくようなことをするでしょうか?

しませんよね?

このようにSDGsビジネスに取り組むというのは、それほど難しいものではなく、現状の社会課題の解決につながるものすべてがSDGsビジネスと言えるのです。
自社の強みとSDGsが関連付けられないか、社内でアイデア出しなどを繰り返し行ってみることをお勧めします。その際は、ゴールからのバックキャスティング思考で行うことを忘れずにしましょう。

SDGsビジネスってどんな市場?

先ほどは、モビリティという超巨大市場を例に挙げましたが、SDGs関連のビジネスは大きく4分野60の領域に整理されています。超先進的な取り組みももちろんありますが、すでに私たちの身近なものになっているビジネスもあります。
例えば、“都市農業”なんて私たちが子どもの頃からありましたよね。他にも“オフィス共有”や“文化観光”などの領域も含まれています。
つまり、この60以外の領域は、衰退していくと見通されてており、そこに残ることは大きなリスクをはらんでいると言えるのです。ワープロやタイプライター、馬車などと同じように時代に取り残されると考えればわかりやすいのではないでしょうか?

中小企業こそSDGsに取り組むべき3つの理由

当社では、中小企業こそSDGsに取り組むべきであると日頃からお話しています。理由は大きく3つあります。
第一に、しつこいようですが、SDGs関連のビジネスは今後成長していくことが見込まれます。さらに、それ以外のビジネスは馬車の関連ビジネスのように衰退または無くなってしまうリスクが高いことです。

もちろん、私たちには職業選択の自由を保障されているので、どのようなビジネスを展開しようとも自由なのですが、例えばレジ袋のように、これまで普通に展開できていたビジネスも、SDGsに逆行するようなビジネスは、いつ法的な規制がかけられるかもしれません。

第二に、ある調査によると中小企業の8割が「SDGsについて全く知らない」と答えています。つまり、今からでも取り組むことで2割に入ることができるのです。その2割が優れているというつもりはありません。ただ、他の8割とは違う企業であることをわかりやすく市場に示すことができます。つまり、簡単に同業他社と差別化をすることができるのです。


最後は、すでに一部の大企業が自社の取引先に対して、人権問題や環境汚染問題に加担していないことを取引の条件としてたり、さらに突っ込んでサプライチェーンの調査をさせてたりしています。つまり、SDGsの観点を持たない企業とは取引をしないという時代がもうそこまで来ていると言えるでしょう。取引先とは、元請けだけではありません。


金融機関も積極的にSDGsに取り組んでいる業界です。「ESG投資」という言葉を新聞などで目にする機会が増えました。
ここまででお話した通りSDGsビジネスは、成長性がある領域であるため、そこにかかわる企業や市場には、投資が集まる傾向が近年顕著になっています。つまり、SDGsに逆行するようなビジネスでは借り入れさえもスムーズにできない時代がそこまで来ているのです。

また、就職情報大手のディスコ(東京・文京)が2022年3月に卒業予定の学生を対象にした調査によると、就職先企業を決めた理由で最も多かったのは「社会貢献度が高い」で34%。4年連続で1位だった。「給与・待遇が良い」(27%)や「福利厚生の充実」(24%)を上回っているという話題が日経新聞に掲載されていました。優秀な人材を集められない企業が将来生き残っていけるはずがありません。
このように重要な経営資源の確保とSDGsが密接に関係する時代が始まったのです。明日からではなく今日から新しい取り組みをスタートさせましょう。

まとめ

今回は、中小企業がSDGsに取り組むべき3つの理由についてわかりやすくまとめてみました。

新聞・メディアなどでSDGsという言葉を見ない日はありません。一方で、私たち小規模事業者にとっては、自社で何ができるのか?イマイチよくわからないですし、業績回復だけで手一杯なのに、慈善事業にまで手が回らない。というのが実情だと思います。

どこからどのように取り組むかは、各社の業種業態や市場の状況、競争環境、事業運営上の課題などによっていろいろな選択肢があります。ぜひ、ご相談ください。

もし、本記事をお読みいただき、少しでも関心が高まったのであれば、それも何かのご縁ではないでしょうか?新しい取組なんて、ちょっとしたきっかけからスタートするものですしね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
中小企業診断士 山本 哲也

私たちは、堺SDGsプラットフォームに参画しています。

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