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大阪府立中之島図書館にて「セルフコーチング」に関する講座を担当

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大阪府立中之島図書館にて「セルフコーチング」に関する講座を担当

最終更新日:2024/04/06

先日、大阪府立中之島図書館にて「セルフコーチング」に関する講座を担当しました。

20人ぐらいと見通していたのですが、予想外にたくさんの方からお申込みをいただき、満員御礼となりありがとうございました。

ほとんどの方が、中之島図書館ではなく、今回のテーマ「セルフコーチング」に関心があるとのこと。講師として、自然と力が入りました。

また、参加者のみなさまは、お仕事帰りにもかかわらず、とても高い集中力で、グループワークにも積極的に取り組んでいただきました。アンケートを拝見したところ、とても満足してお帰りいただけたようです。私も、中之島図書館という素敵な場所でこんなに熱心なみなさまと一緒にコーチングの勉強をするという、たいへん貴重な経験でした。 あらためてコーチングのパワーを感じる1日でした。 今後も引き続き、セミナーのリアル開催には、力を入れていこうと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

出所:https://www.nakanoshima-library.jp/

コーチングとは?

「コーチング」の語源は、ハンガリーの小さな町「コーチ」(Kocs)に由来します。この町は、15世紀に特定の種類の馬車を製造していたことで知られており、この馬車は「コーチ」と呼ばれ、人々をある場所から別の場所へと運ぶ役割を果たしていました。 時が経つにつれて、この「コーチ」の概念は、人々を物理的な場所から別の場所へ運ぶだけでなく、人々の能力やスキル、知識をあるレベルから別のレベルへと「運ぶ」、すなわち「向上させる」ことを指すようになり、特にスポーツや教育の分野でのトレーニングや指導を指す言葉として「コーチング」が使われるようになりました。

コーチングを学び始めたきっかけ

私が、本格的にコーチングを学び始めたきっかけ きっかけとなる出来事は、いろいろあるのですが・・。その一つを紹介します。今から10年位前の話になりますが、大阪にある大きな営業支店の責任者を任されたときのことです。当時、その拠点ではいろいろな問題が発生しており、業績改善に取り組むどころの状態ではありませんでした。そして、その問題の多くは人に関するもめごとでした。

当時、私には、営業経験はたくさんありましたが、拠点の責任者の経験はなく、また、たくさんの部下を抱えた経験もほとんどありませんでした。ですから、いったいなにから手を付けてよいやらまったく考えがまとまらず不安を持ちながらの着任でした。しかも前任者が引継ぎのタイミングで有休を消化してしまい、ろくに引継ぎもありませんでした。

スタッフからも歓迎されておらず、警戒感マックスの雰囲気です。徐々にわかってくるのですが、前任者が非常に厳しい方針で、トップダウン型の管理をしていたため、スタッフは、責任者に対してつねに警戒心を持って接するようになっていたようです。

良いアイデアが浮かばないため、私は、倉庫や事務所の片付けをしつつ拠点内の様子を観察することにしました。しかし、誰も、話しかけてもくれないですし、当たり前ですが邪魔もの扱いです。私は思い切って一人一人から話を聞くことにしたのです。営業マンの帰社を倉庫で待ち伏せしたり、営業車の助手席に勝手に乗り込んだりして、彼らの営業活動を手伝いながら、営業車の中でとりとめのない話を聴くことに取り組みました。全員から話を聴くのに、おおよそ2ヶ月ほどかかりました。

とにかく問いかけ続けた

ところが、面談が終わるころから、よそよそしかったスタッフとの間の溝が徐々になくなり、ようやく業績改善につながる話ができるようになりました。ここまでおよそ3ヶ月です。私の方もスタッフの潜在能力を信じることができるようになっていました。ですから、その後もひたすらにスタッフの話を聴きくことに専念し、具体的な指導はしませんでした。

各自のアイデアを聴き、そこを起点にPDCAの回し方について問いかけました。

例えば、こんな感じです。

「その仕事が成功したら、どんなことが起きそうかな?」

「その仕事は、どこに繋がっているの?」

「現状の問題の原因は、どこにあるんだろう?」

「もし、あなたに経費や人事などのすべての権限を社長が与えてくれたらどんな手を打つかな?」

これを繰り返すだけで、半年後には、業績が回復基調に乗り、1年後には全国直営店のトップへにまでなりました。嘘のような本当の話です。

これは、すごいなと。このコーチングスキルをきちんと体系的に学ぼうと考え、日本にコーチングを持ち込んだコーチ・エイの門をたたきました。

コーチングの効果

コーチングの効果には、いろいろとありますが、主なものは・・・ ・新たな視点からの考え方が手に入る

・それによって行動の選択肢が増える

・行動を後押ししてもらうことで目標達成に近づく  

・話を聴いてもらうことで自己肯定感が得られる   などなど

また、いったい自分は、何に取り組めばよいのか?という課題の設定力が高まり、行動力がアップします。

達成に近づく目標設定の方法

このように目標達成を支援するコーチングセッションですが、目標ならなんでもよいというわけではありません。

目標設定には、ポイントがあります。

ポイントについてお話する前に、あなたは、目標と目的、GOALの違いが説明できますか? この3つの言葉を辞書で調べると以下のとおりでした。

「目的」⇒「成し遂げようと目指す事柄」

「目標」⇒ 「目的を達成するために設けた、目当て」

「GOAL」⇒「競技などで着順の決まるいちばん最後の地点・決勝点」

つまり、一番大きなかなえたい理想を「目的」と呼び、そこへ向かう通過点に目標がある。その目標の最後の地点をGOALと呼ぶと言えそうです。

例えば、あなたの目的が、「チームメンバーの一体感の醸成」だとすると、目標は、「毎月、全員と1on1を行う」とか、「全員参加MTGを毎朝実施する」など、その目的を目指した、具体的な手段を設定することになります。

そして、肝心の目標設定のポイントですが、SMART(スマート)の法則に沿って立てるとよいでしょう。有名な法則ですので、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。 スマートの法則には5つのチェックポイントがあり、それぞれの頭文字をとってSMARTとなっています

・具体的か?固有名詞などが入る程度に具体的に立てること

・達成したかどうかを測定できるか?達成できなくても、どれくらい目標に近づいたのかを客観的に評価できることが望ましいです。

・達成が可能な範囲か?「空を自力で飛ぶ」など夢物語では、あきらめ気分になってしまいます。ちょっと背伸びをすれば届くくらいの難易度の目標にしてください。

・目的に沿っているか?目標が最終到達地点は通過点となっているかを確認しましょう。

・締め切りが明確か?できれば、達成する日付や、曜日、時間などを調べて設定してください。 最後は期限です。いつまでにこのように日付や曜日できれば時間まで付け加えることをお勧めしています。

代表的なコーチングスキル


代表的なコーチングスキルは2つ。

1つは、話の聴き方に関すること。もう一方は、話の進め方です。

話の聴き方については、傾聴、質問、承認、フィードバックというあたりがメジャーなものです。 いずれもどこかで聞き覚えがあるのではないでしょうか 「傾聴」は、相手のことを大切に思い、興味を持って話を聞くことです。その場の全エネルギーを話し相手に向けて集中してください。

キャッチボールのような感覚で、相手が受け取りやすいところに投げることを心掛けます。 次に質問です。コーチングでは、答えがあらかじめ用意されているクローズドクエスチョンよりも、相手に自由に話させるオープンクエスチョンを多く使用してください。なぜなら、何を答えるについて考えることで、話し相手の頭を整理することになります。

続いて承認です。
承認と言うと上司にオッケーをもらうことのように聞こえますが、コーチングでの承認は相手を認めることです。基本は相手の意見をしっかりと受け止めて「〇〇としたんですね?」とか、「××と考えているんですね。」相手の意見や存在を受け止めることを心がけてください。 最後はフィードバックです。ビジネスシーンでは、業績や仕事内容に試する評価や改善点へのアドバイスのことをフィードバックと呼ぶことが多いですが、コーチングでは、相手の話を聞いて感じたことを伝えることを指します。

例えば、「この話をするとき、あなたはいつもイライラしているように見えますね」とか、「あなたは几帳面なんですね?」などといった具合です。 この後は、デモンストレーションを通じて6つのコーチングフローについて、体感いただき、それを受けて、ペアワークでは、コーチングセッション体験をしていただきました。

みなさんたいへんお上手で、それぞれがすっきりしたご様子でした。

後半では、セルフコーチングシートを使ったセルフコーチング体験など、たくさんのワークに取り組んでいただきました。 コーチングは、このように簡単なように見えて案外難しいものです。しかし、ワークを通じて体験することで一気に理解が進むものでもあります。

どうぞみなさまも、コーチングセミナーにお越しください。

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