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明日から1on1を再開する方向け。もうモヤモヤしない!1on1の進め方とは

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明日から1on1を再開する方向け。もうモヤモヤしない!1on1の進め方とは

最終更新日:2022/10/20

”1on1ミーティング”が注目されてしばらくが立ちますが、相変わらずいろいろな本が出版されています。(当社は本屋が祖業です。念のため・・。)

それだけ、1on1に関する本が店頭に並ぶということは、つまり、単に1対1で話せば良いという簡単なものではないということです。それは、1on1の効果が実感できるかどうかは、もちろんのこと、継続的に実施することすらも難しいところに原因があるのではないでしょうか?

かく言う、私も、昔は、なかなか継続的にできなかったクチです。

堺出身の新規事業コンサルがコーチングや補助金支援をしています。

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そこで、本日は、私と同じように1on1などのスタッフとの対話を初めてみたは良いものの、
「定期的な対話が継続できない」「効果が実感できない」「もっと、うまくできるはずなのに・・・」などのお悩みをお持ちの経営者や中間管理職、人事担当者さんに向けて、私がこれまで学んできたことをお伝えしたいと思います。
このコラムをお読みいただくことで、少しでもみなさまの思考がすっきりして、継続的かつよい対話が実施できるようになればとてもうれしく思います。
いつも通り、リラックスしながらお読みいただきつつ、ちょっとした気づきがあなたの中に生まれてくれることを願いつつ、書きました。
もし少しでも興味を持たれましたら、あなたにもコーチを目指していただいても良し、コーチングを受ける側になっても良し、とにかく行動していただきたいのです。そして、身近な誰かに貢献し、身近な誰かから学びましょう。

▼1on1セッションの全体像

対話(コーチングセッション)の全体像

1on1セッションでは、1回で解決できる小さなテーマから数か月に渡る対話を重ねるケースまでその取り組みは、様々です。取組期間については、話し手と聞き手が話し合って決めればよいと思います。ただし、延々といつまでも続けることは、話し手(クライアント)が聞き手(コーチ)に依存してしまう恐れがあり、推奨されていません。予め設定した期限で一旦完了したことをお互いに確認し、必要であれば、再スタートする方がよいと思います。

全体像は、以下のように進めてください。①事前準備→②目標設定→③対話(毎回のセッション)→④振り返り

1.事前準備(プレコーチング)

これは、セッションにおける準備体操にあたります。コーチング業界では、プレコーチングと呼ばれています。内容は、お互いの信頼関係の構築が中心ですが、進め方(いつからいつまで、どこで、誰が、どのような方法で行うのかなど事務的なこと)の確認も行います。社内のスタッフ同士であっても、実は、知らないことはたくさんありますので、まずは、聞き手の側から自己開示をし、話し手側が開示しやすい雰囲気を作りましょう。

2.目標設定

目標設定では、6ヶ月から1年程度先の最終ゴールの確認と、そこへたどり着くまでの2~3ヶ月単位での中間目標を設定し、共有します。当たり前のことなのですが、これをしっかりやっておかないことで、毎回のセッションが単なる雑談や愚痴で終わってしまうことが往々にしておきます。あとは、業務連絡mtgになることがとても多いです。

3.毎回のセッション

事前準備と目標設定は、1~2回程度で終わらせ、その後は、セッションに移っていきましょう。これまでの経験から言うと、初回は、1時間程度を目安に事前準備(プレコーチング)から目標設定の途中まで、2回目は、目標設定の途中から納得のいく目標が立てられるところまで取り扱うことが多いです。もちろん、順調であれば、初回のセッションまで進められることもありますが、無理をせず、目標設定に時間を費やすことをお勧めしています。目標設定は、それだけ難易度が高く、価値も高い作業だからです。
セッションでは、主に、中目標をテーマにどのようなアクションを行うべきなのかについて対話を深めます。対話では、聞き手(コーチ)も一緒に参加しますが、アクションは、話し手(クライアント)が一人または関係者と行うことになります。ですから、目標達成のプロセスには、セッション以外の時間がとても重要になります。つまり、セッションで明確にしたやるべきことを関係者も巻き込んで、実際に進めていくことによって目標達成にどんどん近づいていくわけです。実際のアクションの中で生まれた課題や問題をセッションに持ち込んで解決していく。その作業を繰り返します。
セッションは、電話、対面、WEBミーティングのどれでも良いのですが、時間は30分程度がお勧めです。
理由は、人が頭の中を整理するための集中力を維持できる限界が30分程度だからです。しかし、まだ話し足りない、思考が整理できていないなどということも起きますので、終了少し前に、聞き手(コーチ)または、話し手(クライアント)のどちらかから声掛けを行い、必要な時間分を相談し、10分程度の延長をします。

4.振り返り

振り返りは、まさにその字の通り、当初決めておいた期間や回数に到達したら、いったんの区切りとして対話(セッション)全体を振り返り、できたこと・できなかったこと・やめれたこと・やめれなかったことなど話し手の変化や目標の達成度について話し合います。

対話は話し手のためのもの

▼事前準備(プレコーチング)での5つの留意点

事前準備(プレコーチング)のポイントは、5つです。
1.対話(コーチングセッション)を受けたいと考えた背景やきっかけ
2.対話(コーチングセッション)の全体像、進め方や約束について
3.信頼関係を築くプロセス
4.目標達成は、話し手(クライアント)の主体的な取り組みによってのみ実現することの確認
5.対話(コーチングセッション)のテーマ設定

1.対話(コーチングセッション)を受けたいと考えた背景やきっかけ

「そもそも、今回このように対話(コーチングセッション)を実施することになったのですが、その背景についてお聞かせ願えますか?」
社内のスタッフ同士での対話(コーチングセッション)の場面で起きがちですが、「会社からの指示でスタートしたため、主体性が低く、取り組み意欲が低い」ということが多くあります。しかし、大切な二人の時間を使うわけですから、どうすれば、有意義な時間にすることができるのかについて、ぜひ、話し手(コーチ)の方から問いを投げかけてみてはいかがでしょうか?
例えば・・
「対話(コーチングセッション)を受けることのメリットとデメリットは?」
「この、せっかくの機会をどのように活用できそうでしょうか?」
「もし、これからの対話(セッション)で成果が出せるとしたら、どんな成果を手にしたいですか?」

2.対話(コーチングセッション)の全体像、進め方や約束について

先述の通り、①事前準備→②目標設定→③毎回のセッション→④振り返りという一連の流れを数か月に渡って実施することを伝えます。また、それぞれの役割について共有します。例えば、聞き手(コーチ)は、話し手(クライアント)の目標達成に向けて、最大限の支援をすること。しかし、それは、コンサルティングやアドバイスといった支援ではなく、話し手(クライアント)の思考の整理を通じた行動変容の支援だということ。ですから、対話のテーマ(話したいことや達成した目標)については、話し手(クライアント)から提案すること。などです。
そして、社内のスタッフ同士であったとしても意外と知らないことは多いものです。コーチ側から自己紹介を兼ねて、家族や趣味などプライベートのことから仕事上の目標や大切にしている価値観などについて伝えましょう。案外共通点があったりするものです。他には、今の会社を選んだ理由、会社に入ってからの経歴、成功体験や失敗体験など・・・。
また、コーチングに対する不安や疑問などがあるようでしたら、「コーチングにどのような印象をもっていますか?」「いまの気持ちは?」「これから始めるにあたって、不安や疑問点があれば教えてください。」などを最初の話題としてみてください。

3.信頼関係を築くプロセス

いくら、上司やコーチが「行動して欲しい、変わってほしい」と望んでも相手を変化させることはできません。やはり本人がその気になって「成し遂げたい、変わりたい」と考えることからしか始まりません。「会社からの指示で・・・」といった方には、まずは、対話の時間を有効な時間とするために必要なこと、について対話するところからスタートしてみてください。
また、「前から少し興味があったので、ちょっと受けてみようと思いました」と言うケースも要注意です。この場合は、対話のテーマや達成したい目標を設定するのは、自分自身であること、目標達成のためには対話だけでなくそれ以外の時間をどのように行動するかにかかっていることなどを確認、同意を取り付けることが重要です。

4.目標達成は、話し手(クライアント)の主体的な取り組みによってのみ実現することの確認

先ほど、「話し手(クライアント)が達成したい目標を決定する」とお伝えしましたが、最初から良い目標が設定できるとは限りません。大きすぎたり、小さすぎたり。多くの関係者や時間やお金が必要であったり、そもそも達成したいと願っていなかったり。いろいろなケースがあります。
まずは、提案された達成したい目標を設定した背景やビジョン、過去の成功体験などについて聞くところから始めましょう。そして、対話を通じて「とても重要だが、緊急ではない。やりたいと思いつつも着手できていないこと」を見つけていきましょう。
事前準備(プレコーチング)で設定した目標は、2~3回の対話(セッション)を通じて変化し、本人の納得性の高い目標に徐々に変化していくことになるでしょう。

5.対話(コーチングセッション)のテーマ設定

毎回の対話のテーマについても、必ず話し手(クライアント)に準備をしてもらうようにします。なぜなら、テーマを考えるところから自分との対話(セッション)は始まっているからです。
「自分は、今、どんなテーマで思考を整理する必要があるだろう?」
「目標を達成するために、今、不足している点はどんなことだろう?」
この作業を話し手に責任を持ってしてもらうことが、単なる成果確認面談や業務連絡mtgとの違いを決定的にすることに繋がります。また、自分からテーマを考えることで対話の準備もできますし、もっとも大切なことは、目標達成に向けて他人ごとや他責ではなく、主体的(ポジティブ)に自分ごととして取り組む姿勢が醸成されます。スタート当初はやらされ感や宿題感が持たれるかもしれませんが、クライアントに準備してもらうことは、話し手(クライアント)の成長にとって、とても大切なことなのです。

大きな建造物を立てるにも同じように事前準備が大切。それはコンサルティングもコーチングも同じ
シンガポールの教会でも盛んに対話は行われる

▼目標設定(プレコーチング)~振り返り(エバリュエーション)までで忘れてはいけない大切な3つのこと

コーチングのテーマ(目標)を決めることを焦らない

話し手(コーチングを受ける人)は、対話(コーチングセッション)をスタートさせて2~3回目までの間を目安に目標を明確に設定します。目標設定では、具体的に実現したいことを明確化し、その達成度をどのように評価するかを両者で話し合います。この目標設定のフェーズでうまくいくと、ターゲットへの意識が高まり、行動を加速することができます。
目標は、定量的に設定し、成果を計測できるように設定することがコツです。

例えば・・・
「お客さまからのクレーム率を5%削減する。」など数値を含んだ目標を設定します。このケースでの達成度の評価は、対話(コーチングセッション)の開始前月1か月間のクレーム発生率と半年後の1か月間のクレーム発生率を比較して評価します。

対話は質よりも量

過去の調査結果から、組織内の対話の効果は、対話の質よりも量との関係が大きいことが分かっています。
具体的には、コーチングセッションを導入した組織の活性度について、アンケ―ト調査を行った結果は次の通りでした。1番効果が高かったのは、スキルの高い人が高い頻度で対話を実行するケースでした、一方で一番効果が低かったのは、当たり前の話ですが、スキルの低い人が低い頻度で対話を行うケースです。ところが、興味深いのは、スキルの高い人が低い頻度で対話したケースと、スキルが未成熟な人が高い頻度で対話したケースでは、その効果はほぼ同じだったことです。つまり、「対話は質よりも量」を重視することで確実性が上がると言うことができそうです。

振り返り(エバリュエーション)

セッションを振り返る目的は、セッションの効果を高め、効率的に目標達成へ近づくために実施します。
振り返るべきテーマは、4つです。まず、目標の達成度、そして、プロセスで得た学びや成果について。他には、達成できなかった課題や今後の成長テーマについて、そして最後にセッションそのものが効果的だったどうか?についてです。

また、対話(コーチングセッション)の開始時点において目標と現状にどれくらい差分があったのか?また、中間と終了後に行う振り返りは、予め、日時を設定しておき、セッションがダラダラと続くことのないようにします。

そして、3つのことに注意して行います。1つは、感想や憶測ではなく事実に焦点を当てて検討します。続いて、①自己評価→②他者評価→③他者評価と自己評価のギャップ、について順番に確認していきます。最後に、できるだけいろいろな軸で評価することで精度の向上を狙います。

対話(コーチングセッション)は滝のように
チャンギ空港の滝

▼毎回の対話(コーチングセッション)の流れ

毎回の対話(コーチングセッション)は以下の通り6部構成で進めます。決してこのとおりでなければ行けないわけではありませんが、いま、自分たちの対話がどのあたりに位置するのか?など方向を見失わない道標として意識してください。
①セットアップ
②セッションの目標を確認
③現状と望ましい状態を確認
④ギャップを共有
⑤行動を決定
⑥振り返り

①セットアップ

セットアップでは、アイスブレイクに始まり、今から二人の対話に集中する準備を行います。これから、セッションを始めることと時間が限られており集中して行うことを確認します。時々、アイスブレイクがうまくいかないとの相談を受けますが、アイスブレイクの目的は、会話の練習です。つまり、会話が成立すれば、テーマは何でもOKです。天気や今の心境、ランチのメニューなどについて問いかけ、答えが帰ってきたら、それにコメント(同意・承認)をするだけです。1分も見ておけば良いです。
聞き手:「今日のランチは何を召し上がりましたか?」
話し手:「ラーメンです」
聞き手:「ラーメン?いいですね。どこか良い店をご存知ですか?」
話し手:「いえ。時間がなかったので目の前にあったお店に入っただけなんですよ。」
聞き手:「あらら。時間がなかったんですね。お忙しかったんですね。」
と、こんなまさにたわいもない会話こそがアイスブレイクにぴったりなのです。

②対話(セッション)の目標を確認

対話(セッション)の前半において、設定した目標を確認します。
「改めて、一連の対話(セッション)を通じて達成したいと思っている目標を教えてもらえますか?」
「その目標に向けて、今日のこの時間でテーマにしたいことは何ですか?」
「30分後には何が整理されたり、明確になったりするといいですか?どんなことを手に入れたいですか?」
「そのテーマは、目標を達成する上でどれくらい重要なテーマですか?」
これら、目標を確認するための質問を冒頭で行うことによって、セッション全体の質を高めることができます。社内同士での対話(セッション)など、もともとの関係性がある場合、アイスブレイクや前回の振り返りなどからそのままなし崩し的に会話が盛り上がってしまう場合が多くあります。その場合には、意識して、このような質問を活用することをおすすめします。

③現状と望ましい状態を確認

まずは、現状を素直に聞きます。
「(テーマについて)現在はどのような状況ですか?」
「これまでに、どんな取り組みをしてきたのでしょうか?」
「あなたがこの件について一番モヤモヤしていることは具体的に何ですか?」
「一緒にこの仕事に取り組んでいる人たちは、今のこの状態をどう感じていると思いますか?」
その後に、望ましい状態を確認します。
「(テーマについて)どのような状況になることが理想でしょうか?」
「なぜ、その状態が理想なのでしょうか?」
あらためて、話し手(クライアント)の目標・理想を共有します。

④ギャップを共有

「目標(望ましい状態)と現状の間にギャップが生じている原因は何だと思いますか?」
「目標の達成を妨げているあなた自身の課題は何ですか?」
「やった方がいいのにやっていないこと、やらない方がいいのにやってしまっていることには、どんなことがありますか?」
「この問題の本質は何だと思いますか?」
目標を持っているにも関わらず、近づかない原因や目標と現状のギャップについて明らかにします。これによって目標達成意欲が高まります。

⑤行動を決定

「さっそく今日から始められる行動、やめられる行動は何ですか?」
「あなたがやってみたい、試してみたいと思える行動とはどんなことですか?」
「この1週間で、まず試せることは?」
「その行動をいつ、どこで、誰に対して実行しますか?」
「誰の支援があれば、うまくできそうでしょうか?」
「一緒に具体的な行動計画を作ってみませんか?」
「他にはどんな選択肢が考えられますか?」
対話の目的は、目標達成であり、そのためには対話だけではなく行動が必要です。必要な行動を具体的に決定し、共有することで、実行しやすい状態を作ります。

⑥振り返り

「ここまで話してみての感想は?」
「話したことで気づいたこと、整理されたこと、はっきりしたことは何ですか?」
「この時間を通してどのような成果がありましたか?」
「今後、更に充実した時間にするために、私に対して何かリクエストはありますか?」

また、継続的に行動し続けるための次のようなメッセージも伝えます。
「次回の対話(コーチングセッション)はいつ実施しますか?」
「困ったことがあったらいつでもいいので、相談してください」
「今日決めたアクションを実行したら是非、教えていただけますか?」
「あなたが確実にアクションを起こすために、私がサポートできることはないですか?」

対話(セッション)全体は、このような流れで進めていきますが、問いには大きく二つの種類があります。

一つは、「各ステップについて明確にする問い」と、もう一つが、「各ステップの内容を具体化する問い」です。
つまり、現状→理想→ギャップという順番に問いかけていくとともに各ステップでは、内容を具体化してもらうための質問を挟み込んでいくイメージです。現状について→具体化→理想の状態について→具体化・・・というように会話を進めていきます。

聞き手(コーチ)「今、目標にしていることは何ですか?」(目標の明確化)
話し手(クライアント)「今年は部下の育成に力をいれようと思っています」
聞き手(コーチ)「部下の育成って具体的にはどういうことですか?」(具体化)
話し手(クライアント)「 自分の下に3人のリーダーがいるのですが、そのリーダーたちを育てたい
と思っています」
聞き手(コーチ)「リーダーたちは今、どんな様子なんですか?」(現状の明確化)
話し手(クライアント)「 実は、そのうちの一人Aさんが、人望があまりなくて困っているんです。
ですから、最優先課題はAさんを何とかすることですね」
聞き手(コーチ)「ということは、特にAさんをうまく育てたいということ?」(具体化)
話し手(クライアント)「そうですね」
聞き手(コーチ)「では、Aさんが抱えるリーダーとしての課題は何だと思っていますか?」(ギャップの明確化)
話し手(クライアント) 「一人ひとりのやり方を尊重せずに、自分のやり方をみんなに押しつけているところかな。」
聞き手(コーチ)「 そんなAさんがリーダーとして成長するために、上司として、あなたはどのように関わることができるでしょうか?」(行動の決定)

コーチングもコンサルティングも静かな場所とメタ認知が大切

▼メタコミュニケーションと振り返り(エバリュエーション)のポイント

メタコミュニケーションとは、会話をリセットするためのスキルです。
メタとは、最近よく聞く「メタバース」のメタと同じ意味で、“上から”とか“距離をおいて”という風に捉えればよいでしょう。つまり、これまでの会話を少し俯瞰してみましょう。ということです。普段の会話ではあまり使うことのないスキルですので、最初は、少し戸惑うかもしれません。
聞き手(コーチ)「ここまで話してみて、どんなことを感じていますか?」
聞き手(コーチ)「話したいことは話せていますか?」
聞き手(コーチ)「整理したいことが整理できていますか?」

使うタイミングは、“会話にズレを感じたとき”。会話の中身がテーマから脱線していると感じたり、発言内容がネガティブになっていたりして、リセットが必要だと感じたとき。また、時間内に対話(セッション)が終わりそうにないときや具体的な行動を決めたとき、決まりそうなとき。
このスキルを使うことで、普段の対話とは一線を画した客観的な視点が手に入りますので、話し手(クライアント)、聞き手(コーチ)ともに俯瞰して会話の内容について精査することができるようになります。ぜひ、一度お試しください。

振り返り(エバリュエーション)とも少し似ていますが、振り返りは、まさにその言葉通り、その日に二人の使った時間に対しる成果を確認する場です。
聞き手(コーチ)「ここまでお話してきましたが、最初に設定したゴールの達成に向かっていますか?」
聞き手(コーチ)「ここまで話してみて、どのように感じていますか?物事は整理されていますか?新たな気づきはありましたか?」

いずれも、日常会話ではあまり使わないため、普段の会話との違いを明確にして、成果を確実にするためにも、取り入れてみてください。その効果をすぐに実感できるはずです。

▼まとめ

いかがでしたでしょうか?
本日は、よりよい1on1セッション(対話)を継続的に実施するために全体及びそのプロセスにおけるコツについて一緒に考えてみました。確かに、非常に濃い内容の記事となりましたが、これを実践に移すことは、実はそう簡単ではありません。でも、私たちマネジャーは、これらを期待されているのです。
明日からといわず、今日から、気づきをもとにあなたなりに実践をしてみてください。良い聞き手になるためには、何よりも日々のトレーニングが一番大切だからです。

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

中小企業診断士 山本 哲也


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