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営業チームの調子を左右するもの

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営業チームの調子を左右するもの

最終更新日:2024/04/06

こんにちは、今年もあとわずかですが、御社の営業チームの目標達成見通しはいかがでしょうか?まさか、「今年の数値目標いくらだっけ?」なんてことはありませんよね?
最近、営業に関するご相談が増えていますが、本日は、なぜ、最近このようなお悩みが増えているのか?その悩みに対する解決策には、どのような選択肢や可能性があるのか?など、一緒に考えてみましょう。

営業チームに関する問題が大きくなっている。その背景はコロナ後遺症?

私は、この問題の背景には、コロナ禍の収束とそれに伴うインバウンド需要の回復があるのではないかと感じています。「ん?」ってなりましたか?


「隣の芝は青く見える」という言葉の通り、「同業他社は復活の兆しがあり、自社だけが低迷している。」と感じたり、「あの業界は良いけど、うちは・・・」という声が聞こえてきます。今は、景気が上向きになりつつある局面ではあることは間違いなさそうですが、その恩恵は、まだまだ全体には行き渡らず、まだら模様になっていると感じています。

ですから、このように、復活のきざしを感じている事業者と低迷傾向の事業者に分かれてしまっているのではないでしょうか?

その要因は?

「コロナ禍に何をしていたか?!」

どうやらこれは、業界別や地域別という括りではなく

コロナ禍に何をしていたか?!による違いが、今になって明確になって来ているのではないか?と、考えています。

つまり、いま、苦しんでいる事業者さんは、もともと、コロナ前から低下傾向にあり、コロナによってノックダウンされた。自助努力での事業縮小、リストラ、外部からは、補助金や助成金などの公的支援で、ここまでは持ちこたえるだけで精一杯だった。
一方で、収束と同時にスタートダッシュを切った同業他社は、どうしていたんでしょうか?現在、調子が上向きの営業チームは、コロナ禍の間にも、ひたすらもがきながら、コロナが収束した時に備えてちゃくちゃくと準備をしてきた。そんな違いがあると考えています。

昭和・平成の時代は、一つの業界すべてが同じような経済状況で、勝ち組になったり、負け組になったりの傾向がありましたが、今は、同じ業界でも同じ風が吹くという時代ではなくなっています。行動と結果が結びついているのです。

営業チームに関しての一例ですが、非接触・非対面営業への対応や、顧客の変化への対応が遅れている企業には、風は吹かないどころか、向かい風すら起きています。

典型的なパターンは?

コロナ禍の収束で、まったく、以前通り(コロナと関係なく低迷傾向だったころ)の営業活動を再開し、「うまくいかない。コロナの後遺症だ」みたいな発言を繰り返す担当者がいます。
具体的には、一方的な訪問や営業行為を展開する営業マンです。彼らは顧客のニーズや状況を受け取らず、自社の製品やサービスを強引に押し付けがちです。このようなアプローチは、顧客にとって不快感しか生みません。

また、逆に、顧客に過度に気を遣いすぎることも問題です。「コロナ禍の流れで、訪問がしづらい。キーマンへのアポが取れない」などと顧客にイニシアティブを取られたままの営業マンがいます。その結果、顧客から、熱意を持っていないと見なされたり、最悪の場合、顧客から忘れられてしまうことも起きています。
では、いったいどうすればよいのでしょうか?

効果的なコミュニケーションのコツ

BtoC営業に限らずBtoB営業においても、担当者個人との関係構築は不可欠だと、私は考えています。

なぜなら、取引拡大には、担当者の社内上申がなければ、案件化すらできないからです。かといって、一昔前の夜討ち朝駆けなどしようものなら先述のとおり疎ましく思われ、出入り禁止になってしまいます。

では、いったいどんなコミュニケーションが求められているのでしょう?

その答えは、

いかにして顧客にストレスを掛けずに、顧客との接触回数を増やすか?

になると考えています。

これは「ザイアンス効果」(単純接触効果)と呼ばれ、過去の実験などで明らかになっています。つまり、繰り返し接触することで、その人や情報に対する好感度が増すというものです。

ザイアンス効果は、広告、マーケティング、社会心理学、そして日常生活の多くの場面で知らず知らずのうちに活用されています。

どんな秘策があるのか?

では、どのような方法で接触回数を増やせば、関心や好意を持ってもらえるのでしょうか?

これは、相手の職業や性格、ビジネスのスタイルなどによって変わるため、一律に必殺技をお伝えすることは難しいですが、低コスト(お金や時間、労力)な手法として次のようなものがあります。

それは、メールマガジン、紙のニュースレター、SNS、電話、FAXなどを顧客担当者の好みに応じて、使い分ける。です。

「えっそんな伝統的な手法?」とがっかりしたかもしれませんが、もちろん、大きなコストを掛けることができれば、他にも方法がありますが、基本的には、これらのツールを相手や営業チームのやりやすさを第一に考えた導入支援をし、実際に成果を上げてもらっています。これらのツールも単に、やればよいというものではなく、内容、頻度、タイミングなど留意・工夫することがたくさんあります。

特に、重要なことは、

①営業マン自身が制作に携わること

②長期にわたり継続することの2点があります。

実践のために、私たちにできることは?

営業の仕事は、日々変化があり、成果も見えるため、とてもやりがいもあり楽しい職務です。その一方で、やれることが多く、これでOKということのない、底なし沼のような仕事でもあります。

そんな中で、新しいことに取り組むには、先述の二つのポイントを抑えた活動が重要になります。具体的には、営業マン自身が顧客のことを考え、ツールや手法、頻度などを選択すること。これにより、顧客に最適化されますし、主体性が生まれ、活きた活動になります。

次に、長期にわたって継続できるように、発信や印刷、制作など、社内でできる業務は、バックオフィスメンバーが、できる限り代行してあげてほしいのです。

負担が軽いこと、社内のメンバーが手伝ってくれていることも営業マンの強い力になり、継続力を生み出します。

バックオフィスのスタッフの皆さんには、申し訳ないのですが、ぜひ支援してあげてほしいと思います。

まとめ

コロナ禍を経て、私たちのライフスタイルや価値観は多かれ少なかれ変化しました。

私たち営業マンも顧客の変化に合わせて変化をしなければならない時期に来ています。エースの決め球もいつかは必ず打たれます。地道にコーナーを突いたり緩急をつけて打たせて取るピッチャーが長く活躍できると聞いたことがあります。

ひとの心を相手にする訪問営業の場合も同じことが言えるのではないでしょうか?

明日からと言わず、今日からできることに手をつけましょう